脂質とは?何からどれくらい摂るのがいいのか(糖代謝を止めてしまう油がある?)

脂質とは?何からどれくらい摂るのがいいのか(糖代謝を止める油がある?) 健康

以下の記事内容は、私個人が悩んだことや知りたいと思ったことを調べたものです。
私は医療関係者ではないため、参考資料としてご活用ください。
(免責事項も合わせてご確認ください)

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脂質とは

脂質(ししつ)は、炭水化物やタンパク質と並ぶ三大栄養素の一つで、私たちの体にエネルギーを供給し、細胞膜やホルモンの構成要素として重要な役割を果たします。
脂質は、主に以下のような役割を持っています。

  1. エネルギー源:脂質は1gあたり約9キロカロリーのエネルギーを提供し、体内でのエネルギーの蓄えや、長時間の活動時に重要な役割を果たします。
  2. 細胞膜の構成:脂質は体の細胞膜を構成する主要な成分であり、細胞が正常に機能するために必要です。
  3. ホルモンの生成:脂質はホルモン(例えば、性ホルモンや副腎皮質ホルモン)を作る材料になります。
    ホルモンは体の代謝や免疫機能などを調整するために必要です。
  4. 脂溶性ビタミンの吸収:脂質は、ビタミンA、D、E、Kなどの脂溶性ビタミンを吸収するために必要です。

脂質は中性脂肪(トリグリセリド)リン脂質コレステロールなどの種類に分けられます。
これらはそれぞれ異なる働きを持ち、例えば中性脂肪はエネルギーを蓄える役割、リン脂質は細胞膜の材料、コレステロールはホルモンの材料として機能しています。

食事での脂質摂取が不足すると、エネルギー不足や栄養素の吸収不良を引き起こす可能性がありますが、過剰に摂取すると肥満や生活習慣病のリスクが高まるため、適量を摂ることが大切です。

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脂質は何から摂るのがいい?

脂質は健康に良い食材からバランスよく摂るのが理想的です。
脂質には「良質な脂肪(不飽和脂肪酸)」と「避けたい脂肪(飽和脂肪酸やトランス脂肪酸)」があり、前者を意識して摂ると健康へのメリットが高まります。

良質な脂肪を含む食材

    • サーモン、サバ、イワシなどの青魚はオメガ3脂肪酸(DHAやEPA)が豊富で、心臓や脳の健康に役立ちます。
      週に1~2回の魚料理がおすすめです。
  1. ナッツや種子類
    • アーモンド、くるみ、チアシード、亜麻仁などにはオメガ3やオメガ6脂肪酸が含まれています。
      これらは抗酸化作用が強く、コレステロール値の改善や血流の促進に役立ちますが、1日一握り程度が適量です。
  2. アボカド
    • アボカドには一価不飽和脂肪酸が豊富で、コレステロール値を調整する効果が期待できます。サラダに加えたり、ディップにして楽しむと良いでしょう。
  3. オリーブオイル、菜種油、亜麻仁油などの植物油
    • 特にエクストラバージンオリーブオイルには抗酸化作用があり、心臓の健康に良いとされています。
      調理にはオリーブオイルやキャノーラ油を使うとバランスの取れた脂質摂取が可能です。
  4. 大豆製品
    • 大豆には植物性の良質な脂質やタンパク質が含まれており、健康的な食事に欠かせない食材です。
      豆腐や納豆、豆乳などで手軽に摂取できます。

避けたい脂肪

  • 飽和脂肪酸:肉の脂身やバター、ラードなどに多く含まれ、過剰に摂ると心血管系のリスクが高まるとされています。
  • トランス脂肪酸:マーガリンやショートニング、一部の加工食品に含まれることがあり、悪玉コレステロール(LDL)を増やし、健康リスクがあるとされています。

良質な脂肪は身体にとって必要な栄養素ですので、バランスを意識しながら摂取すると良いでしょう。

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脂質はどのくらいの量を摂るのがいい?

脂質の摂取量は、年齢、性別、活動量によって異なりますが、一般的な目安があります。
日本人の食事摂取基準によると、1日の総エネルギー摂取量のうち、約20~30%を脂質から摂るのが適量とされています。

脂質の摂取目安

  • 総カロリーの20~30%
    例えば、1日に2,000キロカロリーを摂取する場合は、脂質から400~600キロカロリーを摂ることが目安です。
    脂質は1gあたり9キロカロリーなので、1日あたり約44~67gの脂質を摂るのが理想です。

良質な脂肪を中心に

脂質は飽和脂肪酸不飽和脂肪酸に分かれますが、できるだけ良質な不飽和脂肪酸(オメガ3やオメガ6、一価不飽和脂肪酸)から摂るように心がけると良いです。
特に以下のようなバランスが推奨されています。

  • 飽和脂肪酸:総エネルギー摂取の7%以下
  • 不飽和脂肪酸:20%程度
    • 一価不飽和脂肪酸(例:オリーブオイルなど)
    • 多価不飽和脂肪酸(例:青魚、ナッツ類)

注意点

脂質を多く含む食材にはカロリーも高いものが多いため、過剰摂取は体重増加や生活習慣病のリスクを高める可能性があります
適量の脂質をバランスよく摂取し、日常の食事を見直すと健康維持に効果的です。

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食べ物の量で脂質の目安を示すと

具体的な食べ物の量で脂質の目安を示すと、より分かりやすいですね。
以下は1日の脂質摂取量の目安(44~67g)に対して、どのくらいの食材を食べるとどの程度の脂質が摂れるかを示した例です。

良質な脂肪を含む食品の具体例

  1. サーモン(100g)
    • 脂質:約13g
    • 約1切れのサーモンを食べると、1日に必要な脂質の1/4ほどが摂れます。
      サーモンはオメガ3脂肪酸が豊富で、青魚と同様に健康に良い脂肪源です。
  2. アボカド(中1個/約140g)
    • 脂質:約14g
    • アボカド1個で、1日分の脂質の約1/4程度が摂取できます。
      アボカドの脂質は一価不飽和脂肪酸が中心で、サラダやスムージーに加えると手軽です。
  3. オリーブオイル(大さじ1杯/15ml)
    • 脂質:約14g
    • サラダやパスタに大さじ1杯のオリーブオイルを使うだけで、1日に必要な脂質の1/4ほどが摂れます。
      エクストラバージンオリーブオイルを使うと、より良質な脂肪が摂取できます。
  4. アーモンド(20粒/約30g)
    • 脂質:約15g
    • 小さめの一握り(20粒程度)のアーモンドで、脂質の約1/4を摂取できます。
      アーモンドにはビタミンEも豊富に含まれており、抗酸化作用も期待できます。
  5. 卵(1個/約50g)
    • 脂質:約5g
    • 卵1個の脂質量は5g程度で、手軽に良質なタンパク質と脂肪を摂ることができます。
      1日に2個程度食べると、脂質の1/7程度が補えます。
  6. 豆腐(半丁/約150g)
    • 脂質:約6g
    • 半丁の豆腐で脂質6gほどを摂取できます。大豆製品は健康に良い脂肪を含むうえ、植物性のタンパク質源としても優れています。

1日の例

これらの食品を組み合わせることで、1日の脂質摂取量を自然に満たすことができます。
例えば、以下のような組み合わせが考えられます。

  • 朝食:アボカド1/2個(約7gの脂質)、卵1個(約5gの脂質)
  • 昼食:サラダにオリーブオイル大さじ1(約14gの脂質)、ナッツ(アーモンド10粒、約7gの脂質)
  • 夕食:サーモン100g(約13gの脂質)、豆腐半丁(約6gの脂質)

このように、1日の合計で約52gの脂質を摂取することができます。

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オメガ3と6は糖の代謝を止める?

「オメガ3やオメガ6の多価不飽和脂肪酸が糖の代謝を止め、糖尿病のリスクを高める」という話には、誤解が含まれている可能性があります。
科学的な知見では、多価不飽和脂肪酸の摂取が、むしろ血糖値の管理やインスリン感受性に良い影響を与えるとする報告が多いです

科学的な背景

  • オメガ3脂肪酸(例:DHAやEPA):これらは魚やナッツに含まれており、炎症を抑え、インスリン抵抗性を改善する効果が示されています。
    オメガ3が豊富な食事は、血糖値の上昇を緩やかにする作用や、糖尿病予防につながるとされています。
  • オメガ6脂肪酸(例:リノール酸):オメガ6脂肪酸も人体にとって重要な脂肪酸で、適量であれば健康に良い影響を与えます。
    例えば、植物油(サフラワー油、大豆油など)から摂れるオメガ6は、悪玉コレステロール(LDL)を減らし、心血管リスクの低減にも効果があるとされています。

「糖の代謝を止める」という話の可能性

一部の情報源で、「オメガ3やオメガ6が糖代謝に悪影響を及ぼす」と言われる理由は、摂りすぎによるバランスの崩れが関係している可能性があります。
オメガ6脂肪酸は体内で炎症性物質の材料にもなるため、摂りすぎると軽い炎症状態を引き起こし、インスリン抵抗性を悪化させる可能性があるという意見もあります。
しかし、これはオメガ6を「大量に摂取した場合」に限られる可能性が高いです。

適切なバランスで摂取することが重要であり、オメガ3とオメガ6のバランスが乱れると健康へのリスクが増える可能性があるとされています。
理想的には、オメガ6とオメガ3の比率を4:1以下に保つのが良いとされています。

実際の研究結果

多くの研究は、オメガ3とオメガ6の摂取が血糖値やインスリン感受性に良い影響を与えると結論づけています。例えば:

  • オメガ3:糖尿病の予防と管理に対して有益であるとされています。
    特にEPAやDHAが、インスリン感受性を改善し、体内の炎症を抑えるという結果が出ています。
  • オメガ6:適量であれば心血管疾患のリスクを下げる効果があるとされており、糖尿病のリスクも低減するとされています。

結論

「多価不飽和脂肪酸が糖尿病を引き起こす」という説は、科学的な裏付けが十分にあるものではなく、むしろバランスの良い摂取が健康維持に寄与することが示されています。
オメガ3とオメガ6を適切な量とバランスで摂ることで、糖尿病や生活習慣病のリスクが低減する可能性が高いと考えられています。

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